2012年11月30日金曜日

退職意向から1年:Steady(ステディ)での新たな挑戦

このエントリーをはてなブックマークに追加

  • 去年の今頃の話

30にして立つとは言いますが、ちょうど今年で30歳を迎えました。
それを気にしていた訳ではないですが、ちょうど去年の今ごろ、
能力とリスクを掛け合わせた地点の臨界点を感じるようになっていました。

前職のガイアックスはどこにもないほどチャレンジングな環境で
そこにいれば能力・スキルが伸びると思っていましたし、
もちろん、能力・経験を積めばそれだけ成功確率は高まります。
一方で、食事の量が自然と減ったり、
体力もピーク時に比べて少しづつ落ちていっていることも感じていました。
1人の人間としてライフイベントが先々あるとするならば、
取れるリスクは自然と減って行くのだと感じていました。




  • オファーを断る

そんな中で、男としてカッコいいと思い尊敬する経営者から、
自分の会社に参戦しないかという誘いを頂きました。
でも、その日の夜、直ぐに結論は出て、翌日の朝には断ったのですが、
そのオファーを断る理由は、自分自身で道を切り開く、
ということでしか自分自身に説明がつきませんでした。

とても自分勝手な、わがままなタイミングだったのですが、
丁度、1年前の今日に、退職します、という意向を伝えました。


  • 自分の中の腑に落ちない自分

その時は何がしたいのかなんて明確にわかっていなくて、
ただ、世の中は情報が偏っていて、そして情報には全て意図があって、
いつの間にかそんなことを忘れて、
自分自身でそれを前提に全てを考え抜けていなかった、
自分自身への憤りのようなものを感じていたと思います。
いつの間にか、欲しいものを与えられるのを待っていたんじゃないか、
欲しいものを、欲しくないって言い聞かせていたんじゃないか、そんな感じです。
カッコいいと思う人たちの前で話しているときに、
そういった自分が、自分の中に垣間見えていることが嫌でした。

  • 個人事業主:1年間で1000個のアプリを作って、ギネス記録に載ろう!

会社を辞めて、「ギブアンドギブアンドギブ」(これが今のG3の略)という屋号の元、
個人事業主として事業をスタートをしました。
会社に勤めていたときは事業側の人間でしたが、
学校に通い、勉強をして自分自身でtitaniumを使うことで、
iPhone、Androidアプリを作れるようになっていたこともあり、
当時、基準が緩くとにかくアプリ数を稼ぎたいと考えていたGoogle Playで、
あらゆるルールを無視して作った簡単なアプリに広告を載せてリリースしていました。
朝から晩まで狂ったようにアプリを作って、月に50個とか60個とか作りました。
当時、自分自身の技術力なんてほとんどないことも分かっていましたし、
多くはウェブに載っているフレームワークやソースコードを利用して、
短いものだと3時間とか、短時間で作れる本当に簡単なアプリを大量に作っていました。

世の中がびっくりするようなものを作るということが自分一人では出来ないし、
質がダメなら、量をこなそう、量をこなせば技術力も上がると考えて、
1年間で1000個のアプリを作って、ギネス記録に載ろう!ということを目標にしていました。

  • アプリの質に全く関係のないビジネスロジックへの落胆

130個ぐらいアプリを作った時には、広告収益がある程度出て、
このままやり続ければ、自分が食べて行くことはできるという感覚になっていたのですが、
そのときには、アドネットワークで収益を出すということが、
自分が出したアプリの質に全く関係のないロジックで組み立て立てられていることに
嫌気が指していました。

どういうことかというと、品質の高いアプリを作っても、
広告単価のロジックは、出稿枠に対して出稿企業が多いかどうかで決まっており、
先月よりよりよいサービスにバージョンアップしても、
その月に出稿したいと考える企業数が少なければ、簡単に収益は半分になるということです。
それが大概は4半期の締めごとに訪れて、
企業が余った予算を寄せてくる四半期末が1とするならば、
翌月になると1クリック辺りの単価は1/2に下がるわけです。


  • Androidアプリ製作を辞める

いいものを作るというところからどんどん離れていく感覚です。
同時にその思考は、ユーザーに喜ばれるものでもなく、
ひいては全く世の中に役に立っておらず、
やっていることの意味を感じなくなってもいました。

なので、ある日、ぱたっと開発の手を止めて、
簡単な受託開発を受けながら、
事業として取り組むべきものを考え続ける時間を作ることにしました。
それから、結局、事業プランを400個以上作りました。

当時書いていた事業プラン達


  • 自分のやりたい事業を見つめ直す

アプリディベロッパーの端くれとして思っていたことは、
とにかく品質の高いものを作ってもっと多くの人に長く喜んでもらいたいということでした。
受託をしながら、やっぱりC向けで
直接自分のサービスを使ってもらって反応がほしいなと思っていましたし、
私はニコニコ動画が大好きで、2007年からほぼ毎日、ずーっと使っているのですが、
そのころは、やるならそんな事業をやりたいと思っていました。

事業モデルという視点で考えると、

1. 無料で配って、その領域で1番になって事業を売却。
 もちろんユーザー体験の最大化のために広告は載せない(instagram みたいな感じ)
2. 無料で配って、広告を載せることで収益を上げる(上記の感じ)
3. ユーザーさんに直接課金をする
 (無料&プレミアム課金、最初から有料、プラットフォームの手数料など)

という3つしか方法がないのですが、ニコニコ動画は3に当たります。
つまり、ユーザーさんが最初は無料で使ってくれて、
満足しているからプレミアムを使ってくれる。
それって、ディベロッパーもユーザーさんも一番win-winなんじゃないか、と思うわけです。
なので、事業プランを作りながら、
そういったモデルで長く継続できるものを模索していました。


  • インターネットの歴史に出るようなサービスを提供したい

同時に、未来の当たり前を作りたい、
インターネットから新しい文化を作って行きたい、そういう思いも強くありました。
一瞬でいいからインターネットの歴史に出るようなサービスを提供したい。
そして、そのためには何より自分がやる理由が最も大事で、
それを抜きに儲かるからやるというのでは、何の共感も生まれず、
またやっている自分も楽しくないということも分かっていました。

そんな中で、Steadyの企画は生まれました。


  • G3株式会社の設立とSteadyという挑戦

8月22日にG3株式会社を、f-kidとともに設立しました。
そして昨日、スマートフォン向けソーシャルマッチングサイトSteadyをリリースしました。



会社の設立日以降は、Steadyのことしかやってきませんでした。

私自身、30歳という歳になりますが、大学の友達の半分以上はまだ結婚していません。
彼らは別に結婚したくない訳ではないですし、
経済的にもどちらかというと充実しているけど、
運命の人に出会う機会がない人が沢山います。

f-kidもブログで書いていますが、
omiaiというサービスを参考にSteadyは企画をされています。
omiaiは海外展開という思考が強いようですし、
僕たちがリアルに未婚の結婚適齢期の当事者としての感覚で言うと、
もっともっと違う、今の日本の利用者にとって最適な素晴らしいものを提供できる
と思っています。

実は、過去、私の紹介で2組のカップルが結婚をしています。
私の見た目からは想像出来ないかもしれませんが、私は実績のある恋のキューピットですw
私自身が気を使ってしまう方なので、あまりコンパを参加者として楽しむことができなくて、
どちらかというと、この二人って出会ったらいいかも、と思って、
自分はさておき、食事の場を提供する側に回ることがほとんどです。
また、自分自身、人を集めて、コラボレーションの機会を提供することが好きなので、
会社で渋谷のIT系の社長達を集めたり、大学生・若手社会人を集めて会を開いたり、
ということをよくやっています。

そんな活動の中で、この二組は運命の人に出会えたわけです。

  • なぜ運命の人は見つかりにくくなっているのか?:2つの社会変化

僕らの中学校の時は、みんな同じ月9のドラマを見ていましたし、
小室哲哉がプロデュースしたCDをみんな買っていました。
インターネットが一般に普及する前の時代です。
その時代は、自分が望んでいようが、望んでいまいが、
数チャンネルしかないテレビという巨大メディアから
綺麗で、画一的なものを与えられて、
多くは、みんなそれで満足していました。

でも、インターネットが普及して、みんなの趣味・思考は分散しました。
インターネットは、自分が好きなものや好きなことだけを見ていられる場所で、
それが当たり前になると、個性が分散していったわけです。

今の時代、同じテレビ番組の話をする機会なんてほとんどないんじゃないかと思います。
(最近で言うと、リッチマン・プアウーマンは別格だったけど)
当たり前のように、同じCDをみんなが買うということもなくなっているわけです。
自分が楽しいことだけを選べるのがインターネットの良さであり、
だからこそ現代人の趣味思考は大きく分散をしています。

同時にもう一個の社会変化は、集団に属することの意味が薄くなっていることです。
会社や集団に帰属することよりも、個人としての存在が大事になり、
合わせてTwitterやFacebookなどのソーシャルメディアが個人の発信力を高めました。
また、インターネットで働く場所に縛られる必要もなくなってきました。
日本社会全体が少子化で人口が減り、経済圏が小さくなって行くとともに、
乗っている船がいつ沈むのかわからない、だから自分でも泳げるようになろう、
という気運です。
ノマドとかフリーエージェントとかそういった言葉が世の中に出回るのは、
そういった背景があるのだと思います。

男女の運命の出会いという視点から、
「個性の分散」「集団への帰属から個人の独立」を並べて考えてみると、

・「個性の分散=自分が気の合うと感じる人の母数は減っている
・「集団への帰属から個人の独立=集団で自分の周りにいる人との関係は希薄になっている

というわけですから、当然のこと、運命の人は見つかりにくくなっているわけです。
自分が普段生活している中で、自分と気の合う人がいる方が珍しいことなんです。

私が、結婚まで行くような2組のカップルをつなげられたのは、
私自身がそれぞれの個性を理解していて、よき媒体になったからに違いありません。

  • Steadyのコンセプト

昨日、G3からリリースしたSteadyは

好きなことや大事にしていること、趣味、育った街、職業・・・・
「自分が大切にしていること」でつながる

というコンセプトで出来ています。
コンセプトを表現したムービーも製作しました。



分散したみんなの個性をインターネットに乗せることで、
普段生活しているだけでは会えなかった、今のあなたの個性に合う素敵な人に出会える、
そういう場所にしたいと思っています。

  • 今までの出会い系との違い

でも、結局それって出会い系なんでしょう?
ということを言われます。正直に言って、そうです。

でもSteadyは今の時代に求められているものだと心の底から思っています。

何が違うの、というのをf-kidが書いてくれていたので、転載すると

これまでの出会い系とSteadyは何が違うんだ、というところですが、以下のような特徴があります。
・登録にはFacebookアカウントが必須
・Facebookアカウントを持っていたとしても偽アカウントなどは目視で排除します
・入会時には厳正な審査があります
・顔写真が確認できない場合は入会ができません
・サクラは一人もいません
・ユーザーからの迷惑通報から事実が確認できた場合強制的に退会となります
・24時間監視を行なっています
・運営者の顔写真も公開します
最後の項目ですが、みなさんに安心して利用してもらうために何ができるのか、ということを考えていくと運営者の顔が見える、というのは非常に大事だと考えています。
僕たちは本当に価値のあるサービスを提供したい、と思っているので逃げも隠れもしませんし、堂々と顔写真を公開してパブリックな存在として世の中にこのサービスを提案したいと思っています。

というのが違いです。

  • 「出会い系」のイメージは僕たちが変えます

国内では今まで、出会い系という言葉のイメージが強く、
危険で怖くて騙されたりする場所のようなイメージを持っている方が多いのは事実です。
いわゆる、サクラとよばれるような、実在しないアカウントがコミュニケーションを続けることで善良なユーザーから利用料を騙しとったり、風俗店で働く女性が自分たちの上前をお店に抜かれない直接営業の場所として利用していたり、という実態があるからです。

でも、それのイメージは僕たちが変えます。

海外を見てみると、アメリカでは同じようにFacebookをベースとした
ソーシャルマッチングサイトの最大手 are you interested? 
を運営するsnap-interactive inc はナスダックに上場をしていますし、
韓国のi:UMは急速にユーザー数を伸ばし、現在ユーザー数50万人を超えているなど、
しっかりと運営されているマッチングサービスに市民権があり、社会的に認められています。

日本にもその文化を根付かせたいし、それが未来の当たり前だと思っています。
だから、Steadyのミッションは
「インターネットを通じて知り合うことが当たり前という文化」を作ることにしました。

Steadyの開発メンバーもみな、未婚30歳から31歳の男女です。
当事者である自分たちが、この時代に最も適したサービスを
展開して行きたいと思っています。

まだSteadyでやりたいことの5%ぐらいしか表現できていないのですが、
これからずっと改善を続けてもっともっと良くして行きます。

長文になりましたが、ぜひフリーの人はみんなSteadyをご利用いただきたいですし、
フリーじゃない人でこのプロジェクトの趣旨に共感してくれた人は、
外から応援してくれるととてもうれしいです。

・Steady 紹介ページ